RCMの中心機種であるカワサキ空冷Z系車両は近年その数を減らし、残念な事ながら世界的な枯渇状態にあります。 中古車市場価格は軒並み上昇したのに程度は以前よりも悪いと言う悪循環に陥っており、RCMのベース車を調達する 事も徐々に難しくなって来ました。そんな時代背景の中、サンクチュアリーのグループ店は現在本店も含めて日本全国に 7店舗あり、どの店舗も日々変わらずメンテナンスやチューニングを行っていますが、総体的にZ系車両の保有在庫数は ほぼ無く、新規に用意するとなると現在の市場価格を基準にした高額車となる事から大変厳しい状況が継続していました。

しかしながら唯一本店では、数年前から数十台と言う数多くのZ系車両を確保して来ており、それをベースにRCMを製作。 以前とそれほど変わらないベース車価格にて今も提供。これがRCMクラフトマンシップの価格を実現させている要素の 一つでもありました。そんな折、滋賀県在住のオーナーはサンクチュアリーコウガ店を訪れ、本店にあるRCMクラフトマン シップの一台であるRCM‐504の購入を検討。既にセパレートハンドル仕様として完成していた504をアップハンドル化 したいとリクエストがあった事から、それなら504と同じ仕様のアップハンドル車を新規に製作した方が良いと判断して、 このRCM‐512は誕生しました。

そのスペックはもちろんRCM‐504に準じたものであるが、外装のカラーリングや各部 パーツの仕様など、新規に製作されるが故にオーナーリクエストが数多く投入される。モチーフとなった504も既に相当な ハイスペック仕様であったから、それをベースに好みを反映させたマシンに仕立て上げたと言えるだろう。足回りパーツ、 点火系&吸排気パーツ、その他の装備など非常に充実したパーツ構成で、17インチシャシーのZ系RCMとして優れた 動性能を誇る仕上がりである。

そう言った意味からもこのRCM‐512は、オーダーメイドと言っても遜色ないRCMであり、 コストパフォーマンスに魅力あるマシンである、また窓口にサンクチュアリーコウガ店を訪れて最初から本店で製作をと 話が進んだから、納車後も特に気使う事なくコウガ店でアフターを受けられる。色々な面で利点があり、マシンスペックや その後のマシン管理においても非常に効率の良い結果になったと言えるケースであろう。