宮城県在住の方がオーナーであるこのRCM－490 Z1‐R。もちろん完成度高いマシンをと言う リクエストからRCMのZ1‐R製作をご依頼頂いたものである。ローリングシャシーはRCM定番の 前後17インチホイール仕様で、世界選手権マシンの足元と同じO・Zレーシング製ホイールを 用いて車体を構成した。フレームメニューはサンクチュアリーオリジナルフレーム補強STAGE‐Ⅱに 加え、リアサスレイダウンと23mmオフセットされたドライブチェーンの通過軌道インライン処理も 同時に施工。

肝心要なフレームを高い精度で17インチホイール用に加工した上でフィッティング している。エンジンは耐久性への配慮からRCMライフパッケージ仕様としているが、高性能な マフラー&キャブレター採用により、街中・高速・ワインディングと、ステージを選ばず実用域での トルク&パワーに厚みはもたされ、むしろ扱いやすさを伴わせたフィーリングが良いハンドリング にも繋がる要素となっている。

ここ数年で空冷Z系車両は世界的に枯渇し、中古車相場価格も 軒並み上昇している。Z1‐Rも例外ではなく、その数は今も減少傾向だ。そんな厳しい時代背景の 中で何とか実現させようとRCMのオーダーメイドに踏み切られたオーナーだけに、ルックス面は もちろんの事、空冷Zの中で唯一と言われる癖あるZ1‐Rのハンドリングを改善させたいと、専用 パーツを始め上質なアイテムを多数採用して製作。それらは全てのRCMにも言える事だが、 走って良し・見て良しの仕上がりになっている一台である。