RCM Z1‐Rでセパレートハンドル仕様になっているものは、意外に数多い。そもそもZ1‐Rと言う機種自体が カフェレーサーちっくな雰囲気を纏っており、それ故 ロードレーサーフォルムのイメージを追求する傾向にあるのだと 思われる。このRCM－451 Z1‐Rのオーナーは限定解除免許取得後このマシンが最初の大型車両であると言うが、 最初からカフェレーサー仕上げをリクエストされて来たから、よほどイメージをされていたのだろうと察している。

そしてその仕様は月並みなものでなく、現代の高性能パーツを多用した特異なコンセプトの基に進められた。 Z1‐Rの旧車としてのオーソドックス感を残すべく2名乗車シートとノーマルテールカウルはそのままに、セパレート ハンドル化によるアッパーカウルのローダウンのみを施行。カウルの固定も従来からのステムマウント方式とした。 それらの拘りを除き、他の装備は全て現代の最新鋭パーツを投入。前後サスはOHLINS。ブレーキはBrembo。 そしてホイールはO・Zレーシングと、RCMが推奨する3種の神器 ロードレース世界選手権で採用されている 世界最高峰メーカー品に拘って選択。

またエンジン出力にも力を注いでいる。ヴォスナーピストンの採用を始め、 点火系のアップグレードと吸排気系パーツのチョイスにも妥協がない。カフェレーサーと称してその水準が低くては 自己満足にも至れない。あくまでも現代の高い水準を追求した新カフェレーサーとしての存在を求めて製作された 一台である。