カスタムバイクは個性の主張でもあるから、誰がどんなバイクにしようと無礼講と言うのが原点である。オーナーは誰しも自分の マシンを凄く見せる為、これでもかとばかり派手な色にしたり、如何にもと言った削り出し部品でバイクをデコレーションしている。 それはそれで別段問題ないであるが、このRCM－417のオーナーは、純正カラーリングと渋めのシャシーカラーの組み合わせを 選択された。

17インチホイールシャシーの存在感は決して控え目とは呼べないシルエットだが、ブラック&シルバーを基調にした シャシーカラーは、やはりクロウト好みだと感じさせられる。Z1‐R純正Ⅰ型のカラーリングもオーナーリクエストによるもので 本来であれば、シャシーと外装カラーリングにギャップを感じるハズの組み合わせも、違和感なくマッチングしている様に感じる。 むしろ、スポーツバイクとしてのエッセンスを追求したRCMのローリングシャシーには、純正カラーが似合うとさえ言えるだろう。

鹿児島県に在住するオーナーが選択したセンスはリベラルであり、またハイエンドな風格すらも感じさせる大人の仕様である。 空冷Zが本質的に持つ凄みや迫力を損なう事なく、またZ1‐R独特のカフェレーサー感をもどこか匂わせた、RCM－417。 最新スペックと70年代の雰囲気が融合した一台である。