遠い南方面に在住するオーナーが所有していたZ1-Rで、国内未登録の車輌。当然状態も悪いものだった ベース車を持ち込みにて再生。RCMとしてアップグレードを果たした一台。シャシーには、OHLINS FG424 フォークを用いた、倒立エクスモードパッケージを採用。Z1-Rのアッパーカウルを装備するにあたり、単品製作 パーツで対応している。

またスイングアームは、FZR1000 3GMのデルタボックスアームを流用したハイブリッド TYPEのSCULPTUREワンオフものとし、前後シャシー剛性をアップ。もちろんマッチングを考慮したフレームへの 補強も忘れてはいない。レーザー測定からストレッチ工程と、きっちり修正後のフレームにSTAGE-Ⅱメニューの 強化対策を施し済みである。

エンジンはヴォスナーピストンを用いたライフパッケージ仕様。長期使用に耐性を 持たせる意味合いもあるが、南方の潮風なども考慮して、シリンダー内の構成部品には表面処理を施している。

カラフルなショーモデル的マシンを嫌うオーナーからの質実的なセンスで仕上たいと言うリクエストがあった為、 全体のルックスは重厚でダークトーンに纏まっている。一見地味な印象を受けるRCM－307だが、良く見れば かなり手の入った造り込みが成されている、そんなRCMらしいマシンである。