海外からのRCMへの問い合わせは常に後を絶つ事がない。もちろん日本国内と違ってはるばる航海を経て届け られるのだから手軽な納車ではない。それに伴う予算の負担など、海外の場合成立までのハードルは非常に高い。

それでも年にわずか数台、RCMのオーダーへと辿り着かれるケースがある。このRCM－461もそんな幾つかの 壁を超えてオーダーに至った一台だ。オーナーはクロアチア在住のMr.Baldoで以前製作されたRCM-431を モチーフにそっくりな仕様で製作されている。最も個性的なアメリカンドリーム製アッパーカウルもカラーリングまで 含めて、ほぼ同じと呼べる仕様である。

あまりにもRCM-431と同じだから完全なコピーに見えてしまうのは 仕方ない事だが、エンジン内部のスペックに関してはロングライフへの考慮から控えめのボアサイズにするなど、 このマシンならではの違いはあって、それは温暖なクロアチアの気候と空冷エンジンと言う性質を考えてのスペック 変更である。オーナーのMr.Baldoは世界の名車コレクターと聞いているが、同時に走るのも好きな方との事で、 おそらくはクロアチアに面したアドリア海沿いのロードやハイウェイを、このRCM-461で疾走するのであろう。

であるなら尚さら、見た目だけのカスタムマシンではなく実際に走らせて楽しめる、かつそれがロングライフのもの である様、海外と言う最たる遠方への納車だからこその配慮が存在したRCMである。