オーダーメイドではなく、サンクチュアリーのスタッフ主導の元に製作され販売されるRCMクラフトマンシップ車両。 製作側がマイペースなプランを立てて進められる点と、特価提供できるパーツを多用する事から、オーダーメイドの RCMより低価格にできる所が魅力のクラフトマンシップは今までも数多く製作されて来ており、もはやRCMの主流に なったと言っても過言ではないだろう。このRCM－499 KZ900もそんなクラフトマンシップとして製作された一台で、 アメリカ カリフォルニア州 LAにある大型バイクディーラー Delamoにて展示販売される事が決まっていた車両である。

日本ではKZ900よりもZ1の方が人気が高く、今回何故KZ900をベース車にしたかだが、海外ではZ1とKZ900との 垣根に日本ほど差がなく、またカスタムする事からも年式を始めフレームとエンジンナンバーのマッチング等を気にする ユーザーが殆どいない事から、敢えてKZ900をベースに製作した次第であった。Z1に拘っていないのならKZ900の 方がベース車も入手し易いからコストパフォーマンスに優れた選択であると言えるだろう。

そんな経緯にて製作されたこのRCM－499だが、シングルシートにセパレートハンドルと過激な第一印象を感じさせる ルックスである。海外では日本の様にきちんと造り込まれた17インチホイールのZがまだ少なく、造るなら17インチ車と 最初から決まっていた仕様だが、180幅以上のリアタイヤを装着するにあたりフレーム側の寸法的問題を解決させた 個体を海外では見かけておらず、17インチ化に必要な加工をしっかり正確に施されたZの存在を知って貰いたいと言う 意味もあっら。またそれはハンドリングにおいても同じ事が言える。ただ単に17インチホイールを取り付けたショーマシン ではない、スポーツバイクとして真に高性能化された17インチホイールZを体感して貰いたいと言う趣旨もあり、その為にも このRCM－499をアメリカのユーザーに購入して貰って、その性能たるやを実感して貰いたい目的があったのである。

現在LAのDeiamoでRCMー499はショールームの一番特等席に展示されており、連日に渡り商談が入って来ていると 聞かされているから、オーナーが決まる日もそう遠くはないだろう。アメリカのZ乗りに見た目以上の性能を是非体感して 貰いたいと思う。