希少車 KZ1000MK-ⅡでのRCM－370。17インチシャシーコースで製作されたこのマシンも、オーナーの拘りが満載に 詰まった仕様である。一見してすぐわかるメッキ＆ホワイトカラー、これらは全てオーナーリクエストによるものだ。装備される パーツ性能やシャシーの造り込みにおいてオーナーから頂いた信頼感は絶対的なものであり、そこにおいてのリクエストは 細かなものではない。むしろビジュアル面における指定依頼においてオーナーはマシン造りを楽しんだと言える。

動性能に おけるオーダーが少なかったのはそれだけRCMのクオリティーを信頼してくれている証であり、製作サイドにとっても嬉しい 事である。そんなプロセスで誕生したこのRCM－370。最初から一年がかりで製作する事になっていた長期製作コースだ。 オーナー側の保管環境が整うまで納車が難しいと言う背景から敢えて時間をかけ製作する事を前提とした訳だが、もう一つの 理由として枯渇する空冷Z系車輌事情を考慮した事もある。保管環境が整うのを待ってからではベース車入手の状況も変わる かも知れない。

そんな危機感から入手可能な今の内にとのオーナー判断が、一年と言う長期製作プランに至った経緯である。 それでもオーナーはその一年間を、オーダーメイドRCMを製作する醍醐味としてむしろ楽しんでくれたと言える。製作側に とってもそれは不本意な事ではない。