ここ数年、急激に減少し異常高騰を続ける一連の空冷Z系車輌。中でもKZ1000MK-Ⅱは、尋常とは思えない勢いで 入手が難しくなった車輌だろう。そんな希少車 KZ1000MK-Ⅱをベースに、RCMとして造り込まれた このマシン。

シリアルナンバーRCM－330は、最新の17インチシャシーを奢られ 仕上げられた一台だ。元々は RCMクラフトマン シップ車輌として製作が始まったものだが、水面下で作業が進む中 現オーナーから相談され、まだ着手して間もない この RCM－330に 白羽の矢が立った経緯だ。まだ50％程度しか進んでいなかった車輌なだけに、そこからの仕様は オーナー主導の元、予定していた内容を大きく変更されたものとなる。

純正部品の採用率は ほぼゼロ状態となり、 現在選手権でも採用されるメーカーの 最新パーツを数多く採用。コストパフォーマンスに優れたクラフトマンシップ 車輌から、オーダーメイド式RCMに変貌を遂げたと言える。当然ながら併せて予算も上がる事になるが、そもそもが クラフトマンシップとしてのスタートラインだっただけに、最終的なトータルコストは通常よりも抑えられた額になっている。

それでも マシンに施されたメニューはフレームに始まり、前後足回り・エンジンセクション・電装系・吸排気系・装備部品と フルに手を加えられており、そこに妥協点はない。オーナーの、このマシンに掛ける情熱が伺える一台である。