US RCM A16には “S” と “R” の、2タイプがラインナップされてます。
2タイプと言っても あくまで型式は同じで、主だった違いは外装系・・・
ノーマルシート形状の “S” に対し、シングルシートルックの “R” ・・・
丸外装と角外装 どちらにするかは、オーナーの好みで選択が可能で
今現在 A16をオーダー頂いてる皆さんは、結構悩まれられてました。
ちなみに中村の愛機 RCM-001は、シングルシートルックの A16R
外装はご存じ、Z1-Rをモチーフにした 角外装をチョイス・・・
三重県在住 H・K さんの このA16-007は “S” で、丸外装を予定・・・
ですが、今ご紹介しているスイングアームなど シャシー系に関しては
全車、基本構造は共通と言う事になります・・・
圧入される順番で並んだ、ピボットのインナーパーツ・・・
ラジアル&スラスト、両方向に対して ガタつきなく取り付けが出来る
ボール&ニードルの 2種ベアリングを採用した構造に拘りました。
スイングアームの左右対称を決めるディスタンスカラーは、整備性を
考慮して オイルシールでフローティング固定・・・
当然それは左右共にで、同時に水の侵入に対しても有効・・・
こう言ったピボット部の構造と言うのは、目に見えない地味な部分だが
時間とコストを掛けて 理想の進化をさせたく 考えていた部分・・・
US RCM専用 SCULPTUREスイングームで、そこを実現・・・
モディファイも完了したので、これより車体側に戻してやりましょう・・・
一方・・・
OHLINS製 FGRT200 フロントフォークを取り付ける為の、特注品。
ステアリングステムの単品製作も、同時に進行・・・
ミリ単位でフロントの高さを稼ぐべく、従来より大きく下にオフセットした
アンダーブラケット・・・
必要な特色としての形状だが、見た目の迫力も圧巻のブラケットだ。
ちなみに 単品製作の為に製作された治具だけで、これだけある・・・
製作工程の中で 一緒に削られてしまう、一回こっきりの治具もあり
とにかく 贅沢なステアリングステムである。
この画像はセパレートハンドル用にと、もう一つ製作しているものだが
トップブリッジも進行中・・・
通常のトップナット式の場合、ステム締め付け後にどうしても発生してしまう
わずかな捻じれ現象に対し、ドゥカティのトップナットを用いて解消させる・・・
そのブリッジ側の溝切りを 専用刃でカット・・・
先程の各種治具を用いて、側面など 仕上に向かって切削・・・
A16-007では バーハンドル仕様のトップブリッジとなるが、どちらも
先日 完成しており、現在はアルマイト処理工程へと流れている・・・
近日中にフィッティングした模様を お見せ出来る事でしょう。
特注ステアリングステムのアルマイトが仕上がる前に、車体側の加工も
進める事に・・・
テールカウルを取り付けするブラケットを、シートレール左右に固定・・・
冒頭でも述べたが このA16-007は、丸Zの外装を取り付ける・・・
故に外装部品の固定部は、こうして毎回 造られて仕上られて行く。
RCM USA A16は、完全30台限定生産・・・
それ以上の数になる事は、今後どんな事があろうと あり得ない・・・
そして、それら世に出る30台のA16 全てが、オーナーからの要望を
反映させたデザインで、一台一台 仕上げられる・・・
定められた法規に関係ない部分だけ、最初からカスタマイジングを
施されて納車される訳だから、30台全てが個性的となるであろう。
要所 基本構造は同じでも、見た目は全て異なる 30台のA16・・・
30台全車 そろい踏みした日の来るのが、待ち遠しい限りだ。