革新する RCM プロジェクト・・・
空冷Zで、前後17インチホイールに 完全適合したディメンションを 実現するべく
ノーマルとは 全く 異なる ジオメトリーで、フレームの製作が スタートした・・・
SS400材から 総削り出しされた、リアアーム ピボットブラケット・・・
プロトタイプであるにも 関わらず、高い精度で 仕上げられた 逸品である・・。
左サイドは、ダウンチューブと 完全一体になる 構造・・・
パイプ勘合部は ラグ合わせ式で、合い口は ビシビシの精度とし、強度に配慮・・・。
右サイドは、エンジン 脱着整備性を考慮し、ジョイント連結式と している・・・
RCM-001は Zレーサー2号機 同様、左右のダウンチューブを 脱着式と したが
今回からは この 左右非対称構造が、定番仕様と なる予定だ・・・
メインチューブの合い口 擦り合わせ用に、プレートをセット・・・
この辺のアイテムは 全て、RCM-001や Zレーサー 2号機からの、お下がりだが
今回のフレーム製作を 進めて行く中で、新たな治具構想も 忘れてはいない・・・。
メインチューブの、モデリングを 開始・・・
まずはパイプに 細かい 切り込みを入れて、パイプワークを 検証・・・
フレームパイプの マテリアルは、お馴染 STKM13Cだ・・・
この STKM13Cは ハイテンション鋼の中でも、本当に良い材料であると 思う・・・
何ゆえ クロモリ鋼を、使用しないのか・・・
クロモリ鋼は 熱処理後の硬化により、クラック発生率が 飛躍的に 高くなるからである。
フレームを 繋ぐ上での溶接は 当然の事であり、溶接後 その周辺部位は、熱処理後の
クロモリ鋼に ありがちな状態が 起こる・・・
すなわち 溶接周辺部には、残念ながら クラックが 発生し易い・・・
実は、古き 良き時代の レースメカニック達と、たまに話す 機会があるのだが、昔の
クロモリフレーム レーサーは レース終了後、よく クラック修理を 行っていたと 言う。
STKM13Cは、クロモリ鋼ほど 熱影響を 受けにくい為、耐性面で 優る・・・
もちろん 硬さとて、クロモリ鋼に 肉薄する STKM13C・・・
簡易的なベンダーでは、とてもではないが 曲げる事が出来ない程で、このベンディングも
高張力管曲げの 専門業者、協力の元に 成り立っている・・・
何かと言えば、クロモリ鋼の 名前ばかり上がる ご時世に、STKM13Cを 用いたのは
このフレームに、優れた靭性と 耐久性を 持たせたい と言う 想いが、あるからだった・・・
パイプ形状を、徐々に 合わせて行く・・・ 歪み原因に直結する、隙間は禁物・・・
この 合い口部の形で、溶接面積がどの位稼げるかも 決まるのだから、重要である。
シートレールセクションも、同時に スタート・・・
ダウンチューブも この段階から、同時に 擦り合わせだ・・・
フレームを形成する 主だった部位の 製作工程なのだから、最も時間を 要するのは
致し方ない事・・・ ましてや我々は、極々小さな 零細企業なのであるから
大量生産など、当然 臨める術も なし・・・
それでも・・・
見据えた目標に 向かって、今はただ 全力で 対峙するだけだ・・・
= お知らせ =
私 中村は、6月27日(月) ~ 7月6日(水)まで、イタリア ミラノへの 出張の為
不在となります。 今出張も ミラノだけでなく、あちこち 行く予定が入っており
延べ10日間と、長い不在になります。 不在中は、お見積りや 納車のご相談等
大変ご不便を お掛け致しますが、よろしく お願い致します。