サンクチュアリー 最大 クライマックス章の スタートを 切る、革新 RCM プロジェクト・・・
17インチホイールに 最適合した ジオメトリーの、専用フレームを 造り上げるべく
既に 我が愛機 RCM-001が、強力な テストベッドマシンと して、先行している・・
Zレーサー 2号機に 続き、サンクチュアリーでは 2本目の オリジナルフレームだ。
では オリジナルフレームを 製作するにあたり、始めに 必要となる 作業こそが・・・
空冷Z ノーマルフレームの、位置出しである・・・
先ずは基準となる ノーマルフレームを、きちんと理解して いなければならない・・・
本来 フロント19、リア 18インチ ホイールの オートバイとして 生産された、その骨格
全体の ジオメトリー・・・ それら 重要部位を 決定している、ステムヘッドパイプと
スイングアーム ピボット位置を、Tスロットテーブル上で 位置出しする 訳である・・。
空冷Zの ノーマル ステムヘッドパイプは、今となっては 中型車にも 劣る 細さだ・・
当然その 細いステムシャフト 同様、ステムベアリングも 貧弱な サイズである・・・。
Tスロットテーブルでの 位置出しは、あくまでも エンジンを基準に、全てを 考える・・
エンジン基準で、フレーム単体時における キャスターアングルは、26度・・・。
正直、こうして ステムヘッド位置を 設定しただけで、相当 その位置は高く、 また
エンジンから かなり遠く 離れているのが、よ~く わかる・・・ これが 空冷Zの
ノーマルフレーム なのだが、ロードスポーツバイクとしての 印象は、非常に 薄い・・
これでは まるで、アメリカンバイクの フレームの様だ・・・ と 言うのが、実感だ・・。
続いては、スイングアーム ピボット位置を 位置出しするのだが、治具を 固定するのに
シムプレートを製作する 必要があった・・・
手慣れた手つきで、フライス盤を 回し、6枚のシムプレートを 削り出した・・・
全ての治具に ストレスが掛からない 状態で、一旦 仮り固定・・・
この段階で クランクケース下部には 均等なサイズの スペーサーが敷かれ、エンジンは
水平を キープしている・・ ここが 重要・・・
ピボットを 固定している 6面加工の治具プレートは、この後 このまま、テーブル上に
残って、17インチホイール 専用フレームにも 使用される 仕組みだ・・・
ノーマルヘッドパイプ位置で 完全固定された インデックスも、このまま 使用されるが
ここは後ほど、大きく移動する 形となる・・・
全ての治具、セット完了・・・
これが 空冷Z ノーマルの、フレーム ジオメトリー・・・
全長が長い Fフォークと 半径の大きな フロント 19インチホイールに、適しているが
単体として見れば エンジンから 遠く、そして 高く離れた ステムヘッドパイプの 位置・・
スイングアーム ピボット位置も、半径の大きな リア 18インチホイールを 前提とした
垂れ角度が少ない スイングアームに 適した位置であり、また シャフト径 そのものも
ビッグバイクとしては もはや 貧弱とさえ 感じる、 16mmである・・・。
自分達の造る オリジナルフレームが、果たして どんな目的で どんな仕様に 成るのか・・
ノーマルを きちんと 熟知していなければ、それは只 やみくもになると 言うものだろう。
先ずは ノーマルから・・・
これより 17インチホイールに 適した フレームワーク・・・ 開始である。