2019年度 イタリア ミラノ出張(その6)
前回の(その5)に引き続き、ドイツ編です。
3年前のイタリアミラノ出張で出会った、ヴォスナー社・・・
イタリアで取引きしている 複数のメーカーと、仲介で翻訳を
してくれているイタリア在住の知人から勧められ 訪れたのが
ヴォスナーイタリア支社でした。
当時 既に日本での代理店さんがありましたが、イタリア支社長の
オノスクーリは大歓迎で迎えてくれ、また同時に イタリアの知人に
とってもビジネスになると言う事から ヴォスナー社との正式契約に
至りました。
海外から製品を輸入し 日本で代理店を務めている業者さん達は
二輪・四輪を問わず 数多く存在します。
それら輸入契約の形態は 二つあって、一つはその国において
完全なる独占権を与えられた代理店制度・・・
そしてもう一つは独占権を設けず 自由に輸入貿易できる権利を
どんな業者にも公平に与える制度で、ドイツヴォスナー社CEO
トビアス ヴォスナー氏の基本方針は 後者だったのです。
実際日本で、同じ海外ブランド製品を複数の業者が被って輸入し
代理店をしている実例は多々あり、あんまり知られてないのかも
知れませんが、特別めずらしい事でも 何でもない事・・・
貿易を営んでおられる方なら ご存知でしょうが、西洋人の考え方は
日本人の考え方とかなり違うものがあって、一社での独占ではなく
数社ある方がより業績が上がるはずと、そう捉えているメーカーが
実際に多いのです。
そしてそれら複数の業者達は、自社の業績を上げる為に 第三者を
批判したりせず、お互い切磋琢磨をしながら業務を遂行している。
何故こんな説明をするのかと言いますと・・・
実は日本で 私達NOBLESTにヴォスナーピストンを注文して
くれている業者さんの一部から、NOBLEST社の輸入製品は
ヴォスナーからの正規ものなんですか? と、質問をされた事が
あったからなのです。
正規品ですか? の 問いに対し
もちろん正規品である事は、紛れもない事実であり 真実・・・
むしろ なぜそんな質問をされるのか、全くわかりませんでした。
でも間もなくして その原因がわかり、やむなくイタリア支社長
オノスクーリに事の流れをメールすると 彼は烈火の如く憤怒し
何とも西洋人らしいと言いますか、最終手段的な行動を取ろうと
し出したので 「そんな事はやって頂きたくない!」と、こちらが
なだめる始末・・・
それも そのはずで
私達サンクチュアリーとその母体であるNOBLESTには
もともと作意など 一切なかったのですから・・・
ただ、アメリカ カリフォルニア州 LAに在る RCM USA社の
車両に 小規模なバイクメーカーとしてもOEM採用したかった事。
そして、日本でのRCMに使用する優れたレギュラーピストンを
探していた時 タイミング良く知人から仕事として頼まれた事。
それにより・・・
RCM専用としてのピストンスペックでオーダーをする事ができ
当然の事ながらコストも抑える事が出来て、お客さんへの負担も
低減ができた。
こうして私達 NOBLESTは、ドイツヴォスナー社ピストンの
正規代理店になりました。
だから ヴォスナー従来からのカタログラインナップも もちろん
取り扱ってるんですけど、やはりイチ押しなのは このRCM用に
オーダーしたハイコンプ仕様。
排気量だけに頼らないでワンランク上のトルク&パワーを求めつつ
ストリートで使用する事を前提に 点火時期と燃調のセットアップで
最もバランス良い性質に出来る様、尚もコンプレッションハイトと
バルブリセスのアレンジは進化を継続・・・
同じピストンを欲しいと言って下さる業者さん達には、もちろん
今もこころよく お分けしております。
このヴォスナー製品の輸入を 取り扱うにあたってのお話し・・・
あくまでも正直ベースにて、初めてご説明をさせて頂きました。
この様な経緯にて、前々よりオノスクーリから勧められていた
ドイツ本社訪問。
CEO トビアス ヴォスナーも、明日行われるヴォスナー40周年
記念パーティーを前にした非常に忙しい最中に 時間をさいてくれ
とても歓迎してくれたんです。
(その7)に続く