30台限定にて生産された、RCM USA A16・・・
我が愛機 RCM-001は先陣を切って、既に完成を果たしており 現在は
002 ・ 003 ・ 007 ・ 008 の延べ4台、作業が進んでいる・・・
ご理解頂けた方はいるかと思いますが、このA16は スタートエディションと
言う状態で アメリカから輸入されて来ます・・・
日本に入ってから多少の作業を施し、スタートエディション仕様のままで
乗る事も可能・・・ なんですが、 既に先行オーダーを頂いている
先程の4台は、全てオーナーがアップグレードを選択されました。
すなわち 輸入された最初の状態のA16を再び分解し、各所 要望に応じた
アップグレードを施して、初めて完成と言う事・・・
このアップグレード作業が、これまた実に 大変と言う訳でして・・・(苦笑)
少し前の事・・・
何にせよ RCM-001のゴールインは、その後のUS RCM車にとっても
口火を切った事に繋がるから、ささやかな打ち上げを行いました。
この2年間・・・
遠く カリフォルニアの地で、それこそ大変な経験をした 誠太郎とヒデオ・・・
あんな経験 生涯中々無いだろう・・・ いや、あって欲しくない・・(笑)
壮絶な時間を越えて ようやく実を結んだのだから、喜びはひとしおである。
今後は、まずは先行で4台・・・
また来年のロスアンゼルス ロングビーチMCショーに出展する デモ車輌
004も含めて、トータル5台の完成を 急がねばならない・・・
ここに至るまで時間は掛かったが、今現在 最も進んでリードしているのが
三重県在住 H・K さんがオーナーである、このA16‐007である。
このスイングアームへのスタビライザー溶接も、アップグレードメニューの
内のひとつ・・・
使用部材はおなじみ リブ付き角パイプ・・・
材質は、曲げ加工性・溶接性・酸化処理性に優れた 7N01である。
スタビライザー形状はNOBLESTで、タイプCと呼ばれているもの・・・
A5052材のインゴットから削り出したブラケットに、リブ角パイプを
組み合わせたもので、既にサンクチュアリーでは定番のスタビ材料だ。
実は見た目の印象より軽い材料で、溶接後の剛性アップは あくまでも
スタビライザーたる範疇から飛び出ていない・・・
A16のフレームは空冷Zのフレームに比べ、相当に強靭化しているから
好都合と言えるだろう・・・
部材の擦り合わせは スチールフレームの補強 同様、合い口部分の
形状精度が大事・・・ また 左右の均等感や角度など、これまた
いい加減に行うなら それなりの仕上がりになってしまうから
集中力を持ち臨む必要性がある。
溶接は 美しいビートの方が、定着や強度も優れると言うもの・・・
注意すべきは、溶接熱によるアームの変形や ピボットベアリング挿入穴の
歪みと言った類で、この辺りを失敗すると 戻すのにえらい苦労をするから
経験者が行うべきところである。
完成した RCM USA A16専用、SCULPTUREスイングアーム・・・
一見では 通常ラインナップアームと 何ら変わらず見えるのだが・・・
誠太郎がA16用にと、設計し直したピボット構造が特徴的である。
空冷Zのノーマル Φ16のピボットシャフト径から、Φ20のシャフト径に
大径化されただけでなく、軽量なアルミボディのスリーブを採用・・・
ニードルベアリングのかかり部分にのみ、レーススリーブが圧入されて
いて、近年のSS車と同じ様な構造だ・・・
このA16専用スイングアームの利点は、この部位に限った事ではない。
アームが表面処理から戻って来た時、続きをお見せしたいと思います。
H・K さ~んっ!・・・ また少しだけ、お待ち下さいね~っ!