18インチホイールの 空冷Zを、17インチ化する・・・
1995年のサンクチュアリー創業以来、このテーマに向き合って
様々な手法・技巧 トライ&エラーを繰り返し20数年が経ったが
いまだ手付かずに残された 最後の領域・・・
それこそが フレーム・・・
定量化された優良データーの元、最も適切と思える ステアリング
ステムやスイングアームを開発し、そこに近代の高性能タイヤと
サスペンションを組み合わせれば セッティングの課題性は残ると
しても、予想以上のマッチングで高い完成度のマシンが出来上がる。
それで充分・・・ 満足できると言えば 出来るのだが・・・
三重県在住 H・K さんの、A16‐007(その20)です!
このアルミタンク製作と言うのは、何度やっても 大変な作業・・・
A16は アメリカで基本的な部分がフィニッシュされ、その後日本に
輸入されてから 自分達が更に、オーナー好みにカスタマイジングを
施しています・・・
だから外装パーツの形状やカラーリングなどは、一台一台が 個別の
カスタムとして 違った姿・形になって行く・・・
ようするにタンクも、こんな風に毎回 造るハメに・・・ (^ ^;)
外装パーツのカスタムって、結構 大変なんすよねぇ・・・
アルミ板は 溶接性に優れる、A5052材
ご覧のような冶具を 油圧プレスに取り付けて、曲げ加工します。
Rが掛かってる面は、加熱しながら 曲げ合わせつつ・・・
薄板プレートは とにかく歪みやすいので、全体に点付けをして
均等に引っ張り合いさせるんですが・・・
本溶接に入ると みるみる、歪み出そうとしてるのが わかって・・・
ビビリながら 進めました・・・ (;^_^A
溶接 終了・・・
う~ん・・・ かわった形ですが、特注FRPタンクカバーの内側に
なるべく沿った形状にすると、こうなります。
ちなみに本店スタッフ達は、カブトムシとか カブトガニとか呼んでて
ぜんっ ぜん・・・ うれしくありません・・・ (--〆)
最後の仕上げ前に タンク容量を調べてみましょう。
リークチェックもかねての 測定ですが、内容量は予想してた通り
あまり入らず、およそ11リットル ちょっと・・・
フューエルインジェクションは、レーシングキャブレターに比べて
相当 燃費が良いので、おそらく13リッタータンクのZ1‐RⅠ型と
同じ位の航続距離は走れると思います。
最後にタンクマウントブラケットを溶接・・・
ミクロン粒子レベルでの リークチェックをして、燃料漏れのない事が
確認できたら、アルミインナータンク 完成っ!
タンクに続いては、シートベース・・・
これも このA16‐007のカスタマイジング専用にて、オリジナルを
A5052で製作しました・・・
すでに 表面をポリッシュし、アルマイト処理へと旅立っております。
左がヘッドライト光軸ステーで、右がイグナイターブラケット。
タンク容量を少しでも稼ぐために、電装系パーツのレイアウトも
色々変更しており、ここまでこんなパーツも 幾つも造りました。
そして・・・
来ました 来ました! 来ましたぁ~っ!!!
H・K さんからの リクエストカラー、レッドタイガー!
長かったこの RCM USA A16‐007も、ついに最終作業へ・・・
よくよく考えれば (その20)なんて、長期ブログ更新になったのは
それこそ 久しぶりの事・・・
ここまで長い連載になるのは、最近では珍しい事なんですが
それが良いのか 悪いかは、わかりません・・・ ( ̄▽ ̄;)
H・K さ~んっ!
次回 たぶん・・・ 完成した姿をお見せする前の、最終作業!
楽しみにしてて下さいね~っ!!!