25mm バック・30mm ダウンされた ステアリングヘッドに
大径化されたステムシャフトと 大型の上下ステムベアリング・・・
僅かな数値と思うだろうが ステムヘッドがこれだけエンジン側に
近づけば、マシンの性格は全く異なった性質へと変貌する・・・
10mm ダウンされた スイングアームピボットにより、アンチ
スクワットは適正化。同時にシャフト径も φ16からφ20へと
大きく大径化し、中空構造に・・・
良質なSTKM13Cシームレス菅で構築されたフレーム形状は
補強など不要な高剛性 ツインスパーレイアウト・・・
ワイドタイヤ前提の寸法で 余裕ある足回りアライメントを実現。
これが空冷Zの為の 17インチホイール 専用フレーム・・・
空冷Zが 最後の領域へと踏み込んだ、完全限定30台!
シリアルナンバー A16-002と 003 (その15)です。
単品製作のアルミタンク、底部パーツを溶接・・・
今回のタンクは 完全オリジナル形状と言う事もあって、容量が
20リッター以上と大きく、タンク内部空間に余裕がある事から
フューエルポンプをインタンク構造にしました。
タンクの容量上、外部式のフューエルポンプを使わざる得ない
場合もありますが、インタンクが可能なら より高性能化を果たした
バイク用純正ポンプを流用して コンパクト化が図れる・・・
燃料圧力を調整するレギュレーターも ポンプと一体式になるし
今後はなるべく この方式を採用して行きたいと思います。
概ね完成していた、タンクのアッパーパーツ・・・
角フォルムの中に Rを融合させたデザインで、空冷4発エンジンに
よく似合いそう・・・ (^^)/
エアープレーン式 タンクキャップハウジングも、溶接完了済み・・・
全体的に さり気ないボリュ-ム感にしているのが、拘りポイントで
“いかにも” 的に主張しすぎない様、センス良く纏められてます ♪
タンクキャップハウジングの4隅を ハイトゲージで測定して
左右・前後のシンメトリー具合を 加熱板金成形で微修正し・・・
タンクアッパーと ロアーを 合わせます!
とにかく、 ハンパじゃ~ない 歪との戦いですから、誠太郎は
パルスを使って さましつつ、上手く進めてました・・・
出来上がり!
こう言う単品製作物は 基本、 完全社内製作にて造る・・・
フレーム補強や 各種エンジン加工は出来ても、この手の仕事は
なかなか出来ません・・・
専用の機械工作機があって 経験する事で出来る類の加工とは違い
この手の物は あくまでも職人の熟工なしでは造れないもの・・・
アルミが友達になってないと、出来ませんから (-ω-)/
タンクを固定するブラケットを フレーム側に溶接・・・
この辺も 振動対策した構造で かつ、整備性まで考慮したものに
していますから、実はかなりテクニカルです。
タンク側ブラケットは こんな感じ・・・
ラバーマウント方式なのは当然で、材質の選択や溶接の箇所など
タンク造りはノウハウを持って臨まないと クラックが入り易いので
形だけ成り立たせれば良いと言うものではありません。
かつてZレーサー2号機でアルミタンクをワンオフし、最も過酷な
レース環境で走らせ続けたノウハウが、今やっと活かせました。
右が T・Mさんの 002で、左が S・Kさんの 003・・・
こうして並べて見比べれば、若干違うのが わかりますよね ♪
こちらのボリュームあるタンクは、S・Kさんの A16‐003で
マッチョなモンスター風 ルックス仕立て!
対して M・Tさんの 002の方は、シャープな空冷レーサーを
彷彿とさせる雰囲気で進めています!
うぅ~~~ん・・・ カッコ いいですね~~~! (>_<)
これぞ A16! ってオーラが、かなり出て来た感じです ♪
思わず中村も 「こんなバイクなら 欲しいっ!」 なんて・・・
もう 持ってるけど・・・ (^ ^;)
このA16は、競技専用でのレーサーではありません・・・
また デモ車として取りあえず造ったけど、登録が出来ないと言った
類の、いわゆる “張りぼて” でも ありません・・・
乗り物として正式に成り立っている、きちんとした存在なんです。
M・Tさ~ん! S・Kさ~ん!
いよいよこの春、 完全完成ですよ~~~っ!!!