アメリカ カリフォルニア 州政府より、オートバイメーカーとして
正式認可を得た、Radical Construction Manufacture USA INC
通称 RCM USA INC・・・
イタリア Bimota社なども含めて 世界中に数多く存在している
オリジナルのフレームメーカー同様、他メーカー製のエンジンを
搭載した自社製フレームでのコンプリートマシンを製作している。
狙いは スポーツバイクとしての動性能を、究極に追求する事・・・
そして記念すべき最初のモデルこそ、中村自ら 最も愛したバイク
Z系の 空冷4発エンジンを搭載したマシン・・・
30台完全限定生産、RCM USA A16である。
空冷Zでの17インチホイール化に 真適合したその意義と価値は
実際に走らせた経験ある方でなければ、わからないであろう・・・
US RCM A16-002と 003(その12)です!
今回のA16 002 & 003は、オーナーとの打ち合わせにて
完全なオリジナル形状の アルミタンクを造る事に・・・
タンクの部材となる、A5052プレートをカットします。
目指すは “直線基調” に“R”を加えた、ハイブリッド・・・
誠太郎が使用しているのは 3本ローラーと言う 曲げ専用工具で
切り出したプレートを この3本ローラーで曲げ込んで行きます。
ツインスパーレイアウトのメインフレーム上部、内側に収納される
タンクの底部パーツが用意できました・・・
組み合わせて丹念に 溶接して行きます・・・
もちろん 燃料漏れなど起こってはならないのだから、ただ単に
くっつければ良いと言う 作業ではダメ・・・
美しい溶接ビートは 当然の事で、更に溶接後に起こる歪なども
最少に抑えた仕上がりが求められるから 思い付きで出来る類の
作業ではない・・・
長い年月の経験値は絶対であり、センスも必要な作業である。
わずかな “R” を設けるべく、イングリッシュホイールを用いて
プレートを3Dに 丸くして行く・・・
ここから部分的にカットし、適した部位を更にまた板金加工して
繋げて行くから、大変な作業である事は間違いありません。
まだ点付け溶接の段階ですが、何気にフォルムが見え始めました。
このあと溶接しつつ 板金修正しての繰り返しで、理想のものを
12月末まで完成のペースで進めて行きます。
一方で エンジンの方はと言うと・・・
ヴォスナーピストンと、付属するリングやピンの表面処理が
出来上がって来ました!
元々施されていたモリブデンコーティングも、このヴォスナー
ピストンの利点の一つなのですが、もったいないながらも今回は
全てWPC処理を施しました。
また ピストンリングやピンなども 全てWPC処理を施しており
オーナーの このA16にかける思い入れを、強く感じます。
経年変化から 圧入があまくなったシリンダーが多い、空冷Z・・・
PAMS製 ESTライナーに交換し、パルホスM処理も施し済み。
ブロックとスリーブ間のクリアランスが緩くなると、エンジンが
高温になった際、アルミと鉄で 熱膨張率が異なる事から すき間が
広がり、そこにエンジンオイルが混入する事で 熱伝導率が落ちて
オーバーヒート気味になる傾向があります。
こう言った症状も、近年 空冷Z系エンジンでは かなり高い確率で
発生しており、車体ばかりではなく エンジンにもレギュラーでは
ない、普通のRCMでは リクエストがない限り採用をしていない
更なるハイグレードメニューを施そう!と 言う事になったんです。
002の M・Tさ~ん! 003の S・K さ~ん!
外装カラーリングデザイン、第2弾の打ち合わせ!
またやりますよ~っ!!!