2台のUS RCM A16-002&003も、今回と次回の2回に
渡って最終回となります。
製作期間2年以上と大変長期で、ブログの掲載回数も 久々20回を
超える長さでご紹介して来ましたが、実にA16らしい 満足度高い
仕上がりにて完成しましたので、これよりお見せしたいと思います。
少し前に遡った ある日、やや早い時間に2台を積み込み・・・
いつもの東京 某スタジオに向かうべく、めずらしく 中村自ら
運転しているのには訳がありまして・・・
この二人
実は何と、昨夜からずっと夜通し作業してたとか・・・ ( ̄▽ ̄;)
頑張るのはいいんだけど、朝までって どうなのよ? と・・・
もう少し締め切り日に対して 計画性を持って取り組んで貰いたい
などと思いつつも、運転中 うたた寝されると困るんで、中村自ら
ハンドルを握っている次第でした・・・(苦笑)
やがてスタジオに到着。
我が愛機 RCM USA A16R-001と、すでに世に輩出された
数台のA16マシン達に続いて 新たに誕生した2台のA16・・・
ご紹介しましょう。
RCM USA A16R-002です。
のっけから大事なコンセプトを語らせて頂きますが、最も大きな
ポイントは、空冷2バルブ4気筒 Zのエンジンである事・・・
何と言ってもこの 空冷Zエンジンに対する拘りは、信念でもある。
違った角度から言うなら、17インチホイールシャシーで製作した
Z系RCMで、最後にフレームを交換したマシンであると言えば
解りやすいのでは・・・
17インチホイール化したZ系RCMの運動性能は とても優秀で
既に多くのユーザーさん達から高い評価を頂いてますが、実は更に
高次元でのマッチングが先にあって、それを実際に実現させたのが
このRCM USA A16なんです。
筑波 T・O・Tの スーパーモンスターエヴォクラスを走っている
空冷エンジンのオリジナルフレームマシン達と 全く同じ概念・・・
前後17インチホイール化に 完全適合した空冷Z・・・
いわば Z系カスタム車が最終進化を果たした 特別な存在なんです。
A16で もう一つ特徴的なのが、フューエルインジェクション。
アルミのアダプターを介して ヘッドにボルトオン装着させている
KITは、神奈川県のプラスアルファーさんから提供頂いたもので
既に数年前より 何台かのA16で実走テスト済み。
もうA16にとって、レギュラーの吸気系として定着しています。
スタイリングは自由自在!
Z1-Rのアッパーカウルは、せっかく得た A16ならではの
最高のステアリング特性をスポイルしたくないので、ステム回りに
一切の装備をつけず、フレームヘッドパイプにブラケット固定した
リジットマウント式で アッパーカウルを取り付けしました。
液晶デジタルメーターの発光をお見せ出来なかったのが 残念ですが
トップブリッジも含めてステアリングは 完全ストレスフリー・・・
加えてA16が採用している 大型の上下ステムベアリングにより
静止状態でもハッキリと体感できる、ステム回頭性の その軽さ!
フルブレーキング時においても、高剛性な17インチ系足回りに
負ける事のない ステムベアリングとシャフトだから、乗っていて
フロント回り軸剛性の違いが、もうそれこそ 誰にでもわかるほど!
ここはフレームの進化による、本当に大きな恩恵だと思いますね。
タンクはアルミで、完全社内ワンオフ製・・・
フレーム側面のトラス形状を 「これでもかっ!」 っと
見せてる所が いいっ! (^^)v
中村も001の側面シュラウド、取ろうかな~・・・
シングルシートは RCMおなじみの、TOMO FRP製!
特注仕様で、あえてサイドカバー部をシェイプさせているのは
仁科メカと、オーナーである M・Tさんとで 決めた模様・・・
リアのバックレストは簡単開閉する構造で、広い収納空間があり
更にシート下のシルバーボックスも かなり容量のある小物入れと
なっており、実用性面にもかなり配慮した 造りになっています。
ノーマルフレーム比較で、ステアリングヘッドは25mmバック
30mmローダウンし、Sアームピボットは10mmローダウン。
わずかな数値に感じる方もいるでしょうけど、これがですね・・・
実際には もの凄い違いなんです!
フレーム材質は高張力管 STKM13Cシームレスパイプによる
ツインスパー ダブルクレードル形式で、SS400インゴットから
総削り出しにて製作された スイングアームピボットと組み合わさり
Z系の補強フレームとは 比べ様がない程の進化を遂げてます。
フレーム構造の根本的な剛性向上に 低重心化した車体ロール軸が
相まって、スポーツバイクとしての運動性能は 全くの別モノへと
飛躍的進化を果たしました。
外装部品を取り外すと そのマシンの造りがよく見えるものですが
簡易的なやっつけ箇所は まずありません・・・
塾考された各部装備は、メーカークオリティー そのものであると
そう感じる事が出来る 完成度です。
この002は、オリジナルのワンオフパーツが多数採用されており
スタートエディションからアップグレードされた 各部のパーツは
全てキャド図面上にて完全管理されていて、リペアパーツの供給に
おいてもバックアップできる様、体制を整えています。
A16に採用される足回りパーツは RCMのコンセプトでもある
世界のトップメーカーアイテムで固めています。
世界レベルでの一流メーカー品には 列記とした根拠があるもので
何もネームブランドで決めている訳ではありません。
本当に良い製品と言うものは 必ず、世界中のレーシングチームや
多くのメーカーが採用しており、故に 世界の一流メーカー品には
高い信頼性があると言う 裏付けがあるんです。
眠そうですな・・・ (^^;)
いや~ この日のスタジオ撮影は さぞかし、こたえた事でしょう。
A16は 乗って攻めて、初めてその真価がわかるバイク・・・
M・Tさんは このA16R‐002以外にも、RCM-346
Z‐1のオーナーでもありますから 是非! 乗り比べして欲しい!
論より証拠・・・
乗って頂き 高性能である事を実感して頂ければ、ここまで強気で
発言して来た言葉にも うなずいて頂けると言うもの・・・
そして、自分も経験したんですが
ヘルメットの中で 思わず・・・ にやけてしまうはず!(笑)
空冷Zの最終進化、RCM USA A16R‐002。
このマシンの価値観に、イチ早く気づかれた M・Tさんに感謝!
いずれ自分の001と一緒に、ツーリング 行きましょうねっ (^^)/
(最終回 後編に続く)