39 の挑戦 再び・・ 前回に 引き続き、筑波サーキット内 パドックである・・
決勝を 10日後に控えた この段階で、ようやく NEWエンジンの テストが、開始された・・
が・・ そうそう上手く、展開するはずも ない・・ 例え理論上、ハイスペックだと 認識し
組み込まれた エンジンでも、実際に コースインして ダメな事は、多々・・ あるもの・・
この日を境に、これまで 嘘の様に 順調だった 活動が 突如、一篇 し始めてしまう・・
走っては ピットインを、何度も何度も 繰り返す・・ あまりの回数に、不安に なるほどだ・・
どうやら 高回転域での ひと伸びが 足りない様で、しきりに セッティングを 変えている・・
キャブ・・? いや・・ エンジンその物の 性格か・・? 一気に心理状態が 崩壊する・・
(そんなハズは ないっ!・・)と、心の中で 叫んでも、結果に 繋がらなければ、負け!・・
10日前の この段階で この状況は、至って 危険・・ 風向きが、変わりそうである・・
高回転域での 失火?・・ どうやら、メインスイッチの 接触不良が、見つかった模様・・
だが・・ おそらく、それだけではないだろう・・ エンジンの仕様も 疑うべきと、感じる・・
いずれにしても、今日 この日の走行が 重要であったにも 関わらず、この 状況では
来週 最後の追い込みは、苦しくなるだろう・・ 思うように 熟成が、進んでいないのだ・・
予定していた 走行時間が 終了・・ 結局・・ この日 得られたものは、何も なかった・・
こんな日は 得てして、疲れ方が いつもより 酷くなるもの・・ 心が 揺らいで しまう・・
そして、自信も すっかり、亡くしてしまった・・ 大きな壁・・ 挫折感は 強い・・
サーキットを 後にし、途中 寄り道もせず すぐに 店に戻り、上司である 佐藤に 相談を
持ち掛ける 畔栁・・ 何やら、シャシーダイナモ測定の 相談を している様である・・
どうやら ここに来て、サンクチュアリー本店に 在る シャシーダイナモを、稼働させたいと
考えた様だが、旧い 年式な上に、長期使用しておらず、再稼働に 四苦八苦していた・・
ダイナモ稼働は、ひとまず 佐藤に任せ、とにかく 時間がない・・ やれる事を やるっ!・・
圧縮を変更・・ バルブタイミングも 変えた・・ マフラーも 見直し・・ あとは・・ あとは・・
まるで、思い付く事 全て、間に合せられるなら!と ばかりに、試みている様であった・・
最後の練習走行日が 近い・・ そこで手応えを 得られなければ、かなり 厳しいのだ・・
誰も・・ 何も 教えてくれや しないが、お前達自身の これまでの 力で、進むしかない・・
そして・・ 再び 早朝の 筑波サーキットに、立っていた・・
畔栁を筆頭に、もう 今週は殆ど、柔らかい 自分の布団で 寝る事が出来ていない・・
(キツい・・) セカンドジェネレーションズ 全員の脳裏に、その言葉が よぎっていた・・
上田にも、焦りが見える・・ それもそのはず・・ 決勝を、四日後に 控えているのだから・・
中村とて、同じ心境だ・・ 当初 予定していた、モンスターEVOLUTION クラスから
スーパーモン EVO に 転向と なった時点で、ある程度 厳しい事は 予想ができたが
よもやここまで 苦戦を 強いられるとは、思っていなかった 故に、心労が 後を絶たず・・
もはや・・ 上田にも 中村にも、余裕はない・・
今日の スーパーモンスターEVOLUTION クラスでは、国際ライセンス ライダーが
近年の ネイキッドマシン ベースの レーサーに 乗って、ライディングしている・・
その凄さは 充分、わかっていた・・
ノーマルフレームベースの Z で、スーパーモン EVO の マシンに、挑む・・
それはまるで、コミックスの 世界観・・ Zで どこまで 行けるかの、挑戦でもある・・