筑波サーキットでの シェイクダウンを 迎えて、コースインした ライダー上田・・ 数周して すぐ
ピットイン・・ リアサスの 圧側ダンパーが効きすぎて、後ろの動きに 違和感があった様だ・・
上田は、サスの動きを 非常に 大切にしている、乗り手の一人・・ それは 車体の 動姿勢が
マシンの動性能 そのものに直結すると、言う事なのだ・・。 それ故、空車時における 車高と
走行時における 前後サス ストローク時の 車高は、基本的な要素であると 言ってもよい・・。
もちろん リアを触ったなら、フロントだって 手を掛けてやる 必要性が、出てくる事が多い・・
使用する タイヤの性格も影響するが、基本・・ こう言ったピット作業は 欠かせない作業だ・・
ご存じ、上田の セッティング能力には、すでに 定評がある・・ そんな乗り手からの 要求を
メカニック達が どう捉え、どう 具体的に 作業を施せるか・・ 作業スピードだって 重要だ・・
RCM と言う 一台のマシンに 担当メカが付いて、セットする・・ この行為を コースを使って
行っているに 等しいのだ・・ 反復により、メカニックスキルも やがて 磨かれる事だろう・・。
徐々に ペースが上がって来る・・ すでにタイムは、一分 3秒台から 2秒台へと 移行・・
当然、一本目の 序盤なのだから 無理はなし・・ 探りつつのライディングに 徹している・・。
その後も何度か、ピットイン・・ やはり 課題が山積で、まるで 攻め切れてない様である・・。
様々な 問題点があるが 中でも、タイムが 2秒台に入ると、今度はバンク角に 問題発生・・
何と・・ 右下の エンジンハンガーが バンク角に 対応できておらず、削れてしまっていた・・
以前にも、クラッチカバーの 下側を 削り込んでしまい、オイル漏れが 発生した事があった・・
だから、本店の Zレーサーは クラッチカバー下が 加工されている・・。 この手の トラブルを
踏まえて、ある程度 シュミレーション してきたのだが、今度は エンジンハンガーだった・・。
一本目は捨て、早速 対策作業をする事に 決まり・・ この後の走行に、繋ごうと 判断・・。
コーナー立ち上がりから ストレートにかけての 加速に、鈍化した感が ある・・ 間違いなく
キャブのセッティングが 全域で濃い様だ・・ メインジェットだけでなく ストレート径も 絞ろう・・
モンスター・EVO クラスは、パワー競争も 重要なカギと なるだけに、きっちり 出したい所・・
一昔前の モンスター・EVO とは 違って、今は 近年のネイキッド車が 沢山いるのだから・・
リアも そうだが、取りあえずフロントを 何とかしたい・・ 今回 フロントフォークの スプリングは
0.95N/mm の バネレートで、スタートをしたが、どうやら 少し上げて 1.0N/mm の方が
良いと判断・・ ところが、フォークを分解する 専用工具を 準備していなかった事が 判明・・
こう言った 本末転倒な 一面は、レース活動を通じて、学ばさせて 行かねばならない・・。
どうしたものかと 考えていた 矢先・・ 偶然にも G‐TRIBEの 代表、戸田隆氏に 遭遇・・
SPECIALクロモリシャフトでも、お世話になった 同氏だが、話をしたら、快く 専用工具を
貸してくれる事となった・・。 戸田氏には、お世話になりっぱなしで、本当に感謝している・・。
待望の専用工具は、用意できた・・ が、時間が押しており、肝心の作業が 追い付かない・・
上田は 「仕方ないね・・」 と、言ってくれているが、どうにも カッコつかない感は、否めず・・
確かに シェイクダウンなのだから、いろいろあるのは 仕方ないが、本店の レース活動を
この7年間、ずっと見て来た 中村にとっては、少々 苦い展開だと 感じぜざるを得ない・・
そこは、彼らも少しは 感じている様である・・ 次に繋ぐため・・ 目指す頂きが あるのだから
日々の出来事 全てを吸収し、大きくなって 行けっ・・ 上田から 沢山 学ぶといいのだ・・。
きっと上田も、それに 応えてくれるはず・・ 伝説の モンスターEVO ライダー として・・
NEW1号機の シェイクダウンは 進む・・ 次回(その22)は、動画でお見せ致します・・。