晴天に 恵まれしも、強風 吹きつけるコースに 飛び出した、上田・・
前大会では、最後まで エンジンの調子が 上がらず、苦戦を 強いられただけに
新たな エンジンスペックに 期待を 込めながら、スロットルを 開けて行く・・
ここまで 車体に関しては、はとんど 何も出来ていない・・ と、言ってもいいほど
手を 付けられて いなかっただけに、今回の エンジンの出来 次第で、今後の
流れが、大きく 変わって来ると 言う、非常に緊張する 瞬間でもあった・・
相当 早い段階で、ピットインして来る事は 必至・・ 準備は 怠れない・・
前回は トルク不足に 苦しんだ、インフィールドでの コーナーワーク・・
上田が 気になった為、第1ヘアピンと CXコーナーで 様子を 伺う事に・・
すると・・ スロットルワークに 若干、ぎこちなさが ある様に見えた・・
予感的中・・ 早々に、ピットインした 様である・・
ピットに 戻って来てみると、どうやら、キャブレターの フィーリングについて
説明している 様だった・・ なるほど・・ 確かに、そんな感じに 見えた・・
ただし、インフィールド限定の 話・・ バックストレートから ホームストレートに
かけては、しっかり 申し分なく パワーが 載っているらしく、一安心である・・
開度 1/8 ~ 1/4に かけて、ナーバスな スロットルワークに、なっている・・
症状から 察するに、ニードル領域と判断・・ 後は 濃いのか、薄いのか・・
ここは、希薄と判断・・ ニードルのストレート径を、一段階 濃くする事に・・
早々に コースイン・・ 立ち上がりでの 音が、変わったか!?・・
今度は どうやら、良い感触な様だ・・ 上田も そう、合図をしてくれた・・
その後も 繰り返される、ピットイン・・
ストレート径だけでなく、クリップ段数も 変更・・ 変える度に、トルク感が 増す・・
途中、少し 濃すぎる症状まで 行ってしまったが、それはそれで 良し・・
まずは、エンジンを 焼かない・・ そして、ピークパワーを 大きく下げない・・
その上で、実走行での アクセレーションに 併せた トルク感を、掴む・・
上田のライディングと エンジンが、シンクロして 初めて、意味を成すのだ・・
一本目の走行が、終了・・
まだ 煮詰める余地は、あるな・・
ここまで 手を出さなかった、メイン領域にも、踏み込む必要が ありそうだ・・
元々ウチは、パワーファイト型の レースを、得意として来た 訳じぁあない・・
136馬力と 言う、S・モンスターEVO クラスでは、平凡とも思える、出力で
戦うには、最終的に バランスが大事だろうよ・・ と、言う 結論に至った・・
ここに来て ようやく、 始まったんだな・・ と、感じる・・
順調に進めば、それなりの 熟成を、施して行ける様に なるだろう・・
だが、道のりは まだまだ 険しく・・ そして 永い・・
その工程の 厳しさや 難しさを・・ 彼ら セカンド世代達は、まだ 知らない・・
経験で、身を持って 知るしかない・・ その度に、挫折するしか ないのだ・・
それでも・・ それが 勝利に近づく為の、確実な一歩に なるならば・・
お前達に 付き合おう・・ 目指す 頂きの為に・・