開けて 2日目・・ この日も 早くから、スピードショップイトウに 入っていた・・
どんなに ハイスペックな仕様の エンジンでも、燃調や 点火タイミングの 調整を
無視して、良い出力は 生まれない・・ 最後の仕上げが 非常に 重要である・・
特に、ハイパワー化された ユニットならば、全開域での 空燃比を、軽視しては
ならない・・ ストリート専門で あっても、本来なら 欠かせない、ノウハウだ・・
アキオに 許可を貰い、積極的に シャシーダイナモと ふれ合う、畔柳・・
年に 2回、行われるレースが なければ、知らなかった 世界観が あった・・
それが、ストリートでの いつもの業務に 強く 直結している事に、気付く・・
レースから 離れれば、その者 自らも 気づいていない 技術が、数多くあって、
知らない間に 時は流れ、知識や技術面に おいて、取り残されて行っている・・
だから・・ サンクチュアリー本店も、この 5年間のブランクを 埋めるべく
2013年 今 現在の、最新のノウハウを 急激に、吸収し続けているのである
今回の仕様で 出た数値・・ 最高出力 136 PS 最大トルク 11.7キロ
シャシーダイナモには、使用する国や 環境に併せて、補正する機能が 在る・・
その補正を 適用しなければ、若干馬力が 上乗せされる為、高い数値で 表記を
したくなるのが、人の常・・ でも、それでは 真の数値が 見えて来ない・・
今回の数値は、もちろん・・ 厳しく 補正を掛けた上での、実測値である・・
当初 目指していた 140馬力には 届かなかったが、 めずらしく アキオが
「良く やったよ!・・」と、褒めていた・・ 畔柳に とっては、複雑な 心境だろう・・
それでも 前回から 比べれば、まずまずな 結果・・ 大切な 第一歩である・・
圧倒する 強烈なパワーとは 言えないが・・ これを持って、まずは臨もう・・
一路 東京へ・・
そして 上田の待つ、筑波サーキットへ・・
AM 7時・・ 台風の影響か・・ 強い風が 吹き始めて来ていた・・
やる事は やった・・ 不安はもちろん あるが・・ 後は上田に、託すだけ・・
上田が早速、パワーグラフを チェック・・
恐る恐る・・ 畔柳の説明に、 上田は、うん・・ うん・・ と、静かに うなずく・・
空冷Z 最強最速を 目指して、セカンドジェネレーションズと 上田との 戦い・・
39の挑戦 Round ‐ 2 の、開幕を 宣言しよう!・・
両角ツバサは、この日の 4日前に、地元 長野で 結婚をしたばかり・・
まだ、若干22歳と言う 若さでの 結婚・・
メカニックとして、厳しい修行の道を 歩み始めた ばかりではあったが、
ツバサの未来を、祝福して やりたいと思う・・
3人共、心地よい笑顔が こぼれてはいるが・・ 心は 穏やかではない・・
若さを 逃げの理由には 出来ない闘いが、この後・・ 待っているのだから・・
つかの間の 安息は、去った・・ 今はこの 筑波サーキットに いる・・
静かな、39フレアーを 燃やしながら・・ これから この男と、共に 抗おう・・
RCM-240 Zレーサー NEW1号機、 エンジン リメイクバージョン・・
今・・ コースイン!・・