目的と 目標を持って、進む・・・
それが手の届かない 高き頂きに あれば ある程、当然 困難な道のりには なるのだが
それに向かって 邁進すると 言う事は、同時に 大きな充実感をも 得られると言うもの・・・
この 革新 RCM プロジェクトは、まさに そんなロードを 歩むものである。
プロジェクトは まだ、 幕を開けた ばかりだ・・・。
フレーム骨格を形成する 構造 そのものが、既に優位性の 塊でなければならない・・・
通常これまで 行って来た行為は、前後の足回りを より発展した製品に グレードを上げ
空冷Zの ノーマルフレームを、性能的に アシストするのが 狙いであった・・・。
タイヤありきが 基本であり、最新スペックを 誇る 17インチ ラジアルタイヤに 合わせ、
ステアリングステムや スイングアーム、そして 前後サスや ホイールなどの 部品達が
空冷Z ノーマルフレームと 最新タイヤとの、繫ぎ役を して来たと 言ってもいい・・
高性能な部品に 変更し、それらを高次元で セットアップして、相性良く 仕上げる・・
これまで行って来た カスタムの本流であり、それらは別段 おかしな事ではない。
だが 今プロジェクトは、逆発想から 派生した・・・
本来、動性能向上を 狙って カスタマイジングされた 足回り部品・・ それらに対し、
逆に ベストマッチングする 専用フレームを、用意しようと言う ものである・・・。
すなわち、Zレーサー 2号機 然り・・・ そして、RCM-001も 然り・・・
19 あるいは、18インチホイールで 設計されている マシンに、ハイレベルとは 言え
17インチホイールを 適合させて 来た訳だが、ここで一気に 最高レベルの 状態にまで
全パーツを 融合させる・・ 最後の最後に 残されたパーツこそが、フレームで あった。
一口に 17インチホイールと 言っても、タイヤ直径が 異なると言う 問題だけではない・・
併せて 高剛性化された フロントサスや ステアリングステム、スイングアームも 同様に
高い剛性のものに 変更されている訳だから、単に 寸法を合わせるだけでは ダメだ・・・
グリップの上がった タイヤも含めて、フレーム自体の 性格が、非常にものを 言うだろう。
どうにも 交換の しようがない部分・・・ 目を伏せて 妥協して来た エリア・・・
それらの 集中体こそが フレームと、その 直接的な関係にある 部位なのである・・。
例えば、筑波サーキットを 一周 59秒台で ラップした、本店の Zレーサー1号機・・・。
空冷Zの ノーマルフレームで 挑戦するのには、あまりにも高い 目標値 だったが故に
その補強メニューは 熟考されたものに なっている・・。 過剰に 補強する分、肉厚は
2mmから 1.6mmの補強材が 中心となり、肉抜きや 溶接ビートの 位置にまで 拘り
渾身の一本として、造り込み されたのだが・・・
ノーマルフレームベースと 言う位 だから、ステムシャフトや ピボットシャフトと 言った
足回りの 連結部位においては、空冷Zの、当時の寸法のままで あったのだ・・・
いかに 高剛性を誇る 足回りであっても、それらを取り付けている 軸部が そのままなら
真のマッチングは 難しい・・・ 高いアベレージ走行に 至れば、明確に なる事だ・・。
だから 軸寸も考慮した、専用フレームに 至る・・・
大径化された ステムシャフトと、荷重容量が大きくなった ステムベアリング・・・
特に この ロアーベアリングの 容量拡大は、空冷Zに とっては 大きな進化である。
反面、 フリクションロス低減への 配慮も、忘れてはいない・・・
アッパーベアリングは ニードルローラー式を やめ、軽く 作動する事に 充点をおいた
ボールベアリング式を 用いる事にした・・・。
大径ステムシャフトと 上下ステムベアリングの 容量アップは、ノーマルフレームでは
実現しがたい、強力な 要因である・・・ これら フレームと言う セクションの 部品が
足回り部品に 合わせて 変更されたなら、これ以上 ハイバランスな 組み合わせはない。
RCM-001は、元々我が愛機の ステムヘッドパイプを 用いて、製作されているが
上下の ステムベアリングは ノーマル企画のサイズではなく、大型化を 果たしている・・
このハイブリッド加工は、当然ながら ヘッドパイプを 単体に しなければ、高精度加工が
出来ないものであり、行く着く先は やはり、オリジナルフレームに 辿り着く・・・。
① ノーマルフレームの補強だけでは 到達ができない、効率的な フレームワーク
② 17インチ化による タイヤ直径の違いを、正しくマッチングさせた フレーム ジオメトリー
③ 高剛性な足回りを ジョイントさせるべく、各 軸受け部寸法の 大径化と 容量対策
たった これだけの事・・ と 思われる人も、いるかも 知れない・・
だが これらの要素は、ノーマルフレームでは 決して解決できない 要素である・・・。
これらを 解決した時、 RCMは・・・
更なる飛躍を 果たす!・・・
= 個人 中村として =
今日、 長年の付き合いだった バイクチームの後輩が、逝ってしまいました・・・
彼と 出会ったのは 忘れもしない、1995年の秋・・ サンクチュアリー 創業の直後・・
優しい性格に 似合わず、アクセルの開けっぷりが ハンパじゃ~ ない 男でした・・・
皆との橋渡し役を 買ってくれる いい男で、つい先日も 遊びに来ていた ばかりなのに・・
心から ご冥福を 祈ります。