17インチホイール化において、最適合させたジオメトリの フレームが
Zのノーマルフレームよりも、大きく優位性のある事は、立証できた・・・
だが Zレーサー2号機は、あくまでも レーサー
例えば Bimotaの様に、シャシーメーカーが 製造したものでなければ
当然、普通の市販車として 多くのライダー達に 乗って貰える事はない・・・
Bimota社の在る イタリアに、さいわい 知人は多く・・・
もちろんプロジェクトの事は、数年前から知人達にも 相談をして来ていた。
何度か訪伊する中で Bimota社と 仲が良い、O・Z MBメンバー達から
Bimota社 訪問し、アドバイス貰えば良いと 進められた事もあったが・・・
根本的な突破口には 至れず・・・
出る杭を打つ国 ではなく、 出る杭を 引き上げてくれる 国・・・
そんな 自由経済の大国で、新たに一から 開拓するしかなかった。
何としても これを 競技車両ではなく、市販車輌として 実現したい・・・
もしも これを 成し得る事が出来たなら・・・
RCMを 製作する上では欠かせない、関わりある 沢山の業者達の技術を
海外へ輸出し続ける事が 可能になるかも・・・
想いは この一点のみを 見て、10余年・・・
柏に移転し、水面下で 胎動していたプロジェクトが、ついに 実行されました。
2016年・・・ アメリカ ロスアンゼルス・・・
カリフォルニアの 眩しい日差しの中、現地パートナー達との プロジェクトが
急速に展開を 見せ始める・・・
だが、 順調な展開も 永くは続かず・・・
ここまで 練りに練って 辿り着いたプロジェクトでしたが、簡単な道のりでは
ありませんでした・・・
サンディエゴでの 決裂・・・ 破断・・・ 失望・・・
やはり 海外での事業と言うのは、本当に そうそう成功 できるものではない・・・
疲れ果てた 心に、痛感させられた 挫折でした。
それでも 諦めきれなかった想いは、具体的な進展へと 繋がり出します・・・
めげる事無く ロスアンゼルスに 拠点を移し、一から 出直した結果・・・
カリフォルニア州 政府より、モーターサイクル マニュファクチャーの 承認を
受け、本格的な アメリカ製オートバイ、シャシーメーカーの 称号を得ます。
アメリカでの 我らが 聖地・・・
Radical Construction Manufacture USA Inc 誕生の、瞬間でした・・・
雨降って 地 固まる と言いますが、その言葉を 感じた瞬間でもあります・・・
運に助けられ 仲間に 恵まれてなければ、決して 辿り着けなかったでしょう。
そこからは 何度も足繁く ロスに通い、現地スタッフ達と共に 作業を敢行・・・
やがて 半年間の時を経て、US RCM A16は 日本へと輸出。
手前が、RCM USA A16の スタートEDITION ストリップモデル・・・
ノンカウル、2連メーター・・・ この状態が スタート仕様としての 設定で
ここから日本の法規上 問題ないパーツは、アップグレードで 好みの仕様に
カスタマイジングが出来る、セミオーダースタイルを 採用しました。
それでも幾つかの 制約はあります・・・
例えばこの フューエルインジェクション システム等も、その一つ・・・
あくまでも、法律・法規を 順守したマシン・・・
この順守への拘りは、最初から重要な項目課題として 捉えていました。
排気ガス規制は、避けては通れない 時代・・・
そこに対して いつまでもアレルギーを見せていたら、立ち行かなくなります。
神奈川県にある PAMSさんの協力を得て、インジェクション化を 試行・・・
PAMSさんのテストでは、充分良い基準値を 実現できており、また 尚且つ
スロットルの急開に対する ツキも抜群で、キャブレターでは 比較にならない
レスポンス性を、Zに 与える事が出来たと言えるでしょう。
一歩 一歩、階段を上がる様に進んで来た プロジェクトでしたが
自分達の様な 零細企業の場合、やはり限界も ありました・・・
US RCM A16は、総製作数 30台のみの限定と なったんです・・・
2017年より導入された 日本の新規制の壁を、越える事が出来ないとの
判断から、完全限定生産へと至りました。
わずか30台では ありますが・・・
自分達の 身の丈には、合っていたのかも知れません。
サンクチュアリーを創業し 22年目を迎えた 今年、2017年・・・
これまでの集大成として クライマックスの章と 名付けた、2年目に突入。
Zレーサー2号機と RCM-001が、US RCM A16へと 具現化された・・・
衰退 止まらない この業界にあっても、海外への販路が 開かれたなら・・・
まだまだ皆で、自分達の文化を 守る事が出来る・・・
その為にも 信念と情熱を持って、切り開きたい・・・ そう 考えています。
= お知らせ =
3月24日~26日に ビッグサイトで開催される、東京モーターサイクルショーの
ROAD RIDERブースにて、US‐RCM A16 001が 展示されます。
皆さん ビッグサイトへお越しの際は、是非 お立ち寄り頂ければと思います。