こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
最近、更新 少ないですねぇ~ と、ちょい ちょい 言われます。
う~~~~ん・・・ 確かに そうかも・・・
何もこの暑さにやられて、更新が減った訳じゃあ ないんですが。
ご察し頂いてる方も多いかとは 思いますが、とにかく・・・
忙しくてですね・・・ ( ̄▽ ̄;)
言い訳せず 頑張って行きますんで、よろしくお願いします。<(_ _)>
空冷Z系RCMの中では希少派となる、Z1000J系・・・
埼玉県在住 Y・S さんの、RCM-468 (その2)です!
ご存知ない方も いるかと思いますが、Z-1やMK-Ⅱに代表される
前期Z系と 1000J/R等に代表される後期Z系、いわゆるJ系は
同じZ系でも 構造が随分と違います・・・
前期Z系はエンジンがリジットマウントで、メインフレームに施す
補強が数多くありますが、ラバーマウント化された 後期J系では
メインフレームへの補強は少なく、エンジンマウント周りの補強に
重点をおいた内容・・・
ノーマルの エンジンラバーマウントを 一つの構造的メリットとして
捉えていますが、オーナーの走り方や マシンのスペックによっては
ラバーマウント式を廃止し、リジットマウント化する場合も 時より
あります。
ジュラルミンのムク棒材から ラバーと同寸のカラーを削り出し
完全なリジットマウント化をするべく、旋盤で削り出す事に・・・
メインフレーム本体への補強は わずか数ヵ所の為、それほど時間を
使いませんでしたが、このカラー削り出しの作業も含めて エンジン
マウント関連の加工や補強には かなりの時間を費やします。
リジットマウントカラーを削り出し ラバーと入れ替えるだけでは
まだ不足で、実は他にも ちょっとした創意工夫が盛り込まれます。
例えばこの SS400材から切り出し、曲げ込んで製作した
ブラケットも その一つ・・・
RCM USA A16の リア上部エンジンマウント形状に 注目して
くれる方が、ごく稀におられます・・・
造り手側としては よくぞ気付いてくれました! と言う 所なんですが
要するに左右マウント幅が広いと マウントボルトも長いものとなって
固定用のカラーも入るから、そこから 弓なりに曲がりやすい・・・
特にこちら、ドライブチェーン側は 駆動による入力やエンブレに
晒されている側で、ケース前側のマウントラバーが下手って来ると
エンジンが前後に動こうとし、間に入ってるマウントカラーが長い為
そこからボルトがしなり出し、エンジンが後方に動いてしまう・・・
後方に動くだけでなく 捻じれも起こるから、合わせてボルトも曲がり
一旦曲がってしまうと 自然に元に戻る訳でもなく、エンジン搭載位置が
ズレたままだから、ドライブチェーンの遊びが やたら増えていると言う
構造的ジレンマに・・・
これがJ系における 最大の弱点と言えるでしょう。
短いエンジンマウントボルトに変更する事で 弓なりに曲がりにくく
しますから、フレーム側に設けられた従来のエンジンマウント部は
完全に捨て去って、新たなマウントを新設。
もちろん削り出したリジットカラーを 同時に用いる事は、言うまでも
ありません・・・
この二つのメニューが相まって 初めてエンジンが 動きにくくなり
ますから、どちらか片方だけだと まだ不完全と言う事なんです。
ここで、新しいステップマウントのボスも溶接する事に・・・
赤いパーツは専用の冶具で、個体差により 微笑に異なる幅だけ
あわせて ボスを溶接して行きます。
そしてこちら、従来から在った左側エンジンマウント部が 完全に
無くなっているのが わかりますか?・・・
先ほど製作したブラケットは 直接クランクケースに接触する形で
ノーマルよりも かなり短いボルトで固定されます・・・
ブラケットは後部 横にバイパスされている、STKM13パイプ
補強にダイレクトに溶接されており、高い剛性を確保・・・
エンジンのハイパワー化は 皮肉にも弱点となるし、グリップ力の
上がった17インチワイドタイヤのマシンでは、加速・減速における
エンジンへの駆動入力負担が大きいですから、ここまでやらないと
たちまちエンジンが動き出し、捻じれてしまう・・・
ほうっておくと、時にはクランクケースのクラック発生にまで 発展
しかねないんで、かなり重要なポイントなんです。
J系 RCMフレーム・・・ 今現在の最新仕様にて、完成!
ウィークポイントを具体的に対策できている、良いフレームが
出来ました~っ!!
Y・S さ~ん!
前後サスが当分 来そうもないですし、しばらくは仮り組みの足で
進めますから、長期製作期間の半年オーバーコース 突入?・・・
どうか気長に お付き合い下さいね~っ!!!